NFDT 2027
一次審査通過者発表
フリー部門
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文化服装学院
今村 吏希
作品名:EXTENDED SKIN
コンセプト
私たちは肌の色に合う服を選び、肌触りを確かめて素材を選ぶ。本作品では皮膚をもとに服を選ぶのではなく、皮膚そのものをファッションの領域へと拡張し、新たな身体表現の可能性を追求する。素材には日本人の肌に見られる色調を参考に、皮膚の質感を表現した独自構造の3Dプリントテキスタイルを使用する。パターン形状を「直接出力」することで裁断を不要とし、廃棄をほとんど生まないサステナブルな衣服制作を実現する。
ポイント
本作品は、皮膚を表現した3種類の3Dプリントテキスタイルのみで構成する。皮膚の滑らかな質感を表現した無地、皮溝を表現したメッシュ生地、関節部の伸縮性を表現したリブ生地をパーツごとに使い分け、強度・通気性・伸縮性を設計する。体に密着するシルエットとし、皮膚をファッションへ拡張するデザインを表現する。
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文化ファッション大学院大学
WANG XIAO
作品名:SECOND BODY RE:BORN
コンセプト
今年私はアイドルのための撮影、舞台衣装を研究している。デザイン性と「SECOND BODY」をコンセプトに、衣服を身体を覆うものではなく、動きと存在感を広げる構造として考える。シーズンコンセプト「RE:BORN」では、現実とバーチャルをつなぎ、未来に生まれる新しい身体と変化するアイデンティティを表現する。
ポイント
3Dプリントでコルセットを立体造形し、身体を包む外殻として見せる。また、布に直接3Dプリントし、服と一体化する。硬い構造と柔らかい布の対比により、身体の動きに合わせて形や色が変化する。服と身体、現実とバーチャルをつなぎ、着る人が新しい姿へ生まれ変わり、身体の動きと強い存在感を表現できる舞台衣装を目指す。
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文化服装学院
小倉 拓海
作品名:L'Homme-Enfant-少年性を宿す男性像-
コンセプト
男性服にも、もっと感情が動く余地やロマンティックな感性があっても良いのではないか。 その問いをきっかけに、男性服の境界を更新し、新たな選択肢を提案することをコンセプトとした。 今回は、少年だった頃の自由な感覚や視点をテーマに、既存の男性像を見つめ直し、その境界を溶かすことで、より感情豊かな男性服の在り方を提案する。
ポイント
昨年取り組んだ男性像の更新を発展させるため、自分を見つめ直し少年だった頃の感覚へ還ることから制作を始めた。答えや既成概念に縛られない自由な視点をデザインへ落とし込み子供らしさをそのまま表現するのではなくその自由な空気感をエレガンスとロマンティックな感性へと昇華することで新しい男性服の選択肢を提案する。
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文化服装学院
栗原 貴洋
作品名:WORK DRESS
コンセプト
実用性を目的に発達したワークウェアを、身体を飾るドレスの構造へ読み替える提案です。デニムベスト、ワイドパンツ、サスペンダーなど働く服の記号を残しながらタータンチェックの布と腰を囲む量感を重ねます。機能と装飾、力強さと可憐さを対立させるのではなく、作業着の部位そのものがドレスの輪郭をつくる関係へ反転させます。用途で分けられてきた服種の境界をほどき、装う楽しさを持つ新たなワークスタイルを表現します。
ポイント
デニムベストとシャツにサスペンダーと多連ベルトを重ね、腕には⾝頃から離れたタータンチェックのフレアスリーブを配しました。腰回りはグレーの折り畳みパネルと緑のチェック地を⾮対称に広げ、ドレスのような量感を形成します。太いデニムパンツで下半⾝を直線的に整え、作業着の硬さと装飾的な膨らみを対⽐させました。
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武蔵野美術大学
コウ イクヨウ
作品名:アニミズム
コンセプト
アニミズムは、非生物に命や意識を感じ取ることで、現実との認識の差異が生じてしまう場合がある。本テーマでは、仕事のプレッシャーやストレスが多く、大多数の人が会社員として忙しい日々を送り、想像力が乏しくなっている現実を背景として取り上げている。アニミズムの視点を通して、多忙な現代社会を生きる人々、想像力の重要性を伝えることを目指している。人と自然、すべての存在とのつながりを強調するものだ。
ポイント
本作品ではアニミズムという哲学を手がかりに、幼少期の純粋な好奇心や、世界に対する前向きな態度を呼び覚まし、万物に対して独自の視点を持つことの大切さを訴える。本作品を通して、私は、人々が感じ取れなくなっている世界の美しさを伝えたいと考えている。
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昭和女子大学
酒井 來未
作品名:きみにふれる
コンセプト
個人主義などの個の尊重が叫ばれる中、その裏で人との触れ合いを忘れているのではないか?大切な恋人、家族、ペット、それらと触れあったときの空気までもが溶け合うような温かさを今一度ファッションで提起する。本作品ではサーモグラフィーをテーマに人との触れあいによって変わっていく2つの境界線を服の中に落とし込んだ。大切な人たちと触れあった時の温度を、空気感を思い出してほしい。大切な人に触れたのはいつですか?
ポイント
残像のようなモチーフが一番の特徴。「温度」というキーワードを基にサーモグラフィーのような配色にした。そして「溶け合う空気感」を表現するために温度の高い所に向かって低くなる高低差をモチーフにつけたり、モチーフ周辺をほつれさせ、そこに新しく糸を入れ込むことで温度が移る様子を表した。
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エスモード・東京校
酒井 千寛
作品名:Abstraction of body
コンセプト
「天候の抽象化」降雨の視覚的な記録をグラフィックに記録しました。雨粒が衣服に染み込み変化していく様子をテキスタイルに表現します。その変化は汚れではなく、時間や記憶といった日常の潜む情報を閉じ込めたものだと考えています。それらは視覚的な部分のみならず個々の精神的な感情をも認識したアイテムとして昇華されます。構築された個々の人生が服に新たな価値を与えたいという思いで制作できたらと考えています。
ポイント
日常的な天候の情報をテキスタイルとして表現し、濡れていても美しく見えるテーラードジャケットを表現します。アウトドアウェアに使用されるドローコードを使用し拘束的なウエストのシェイプを構築します。
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文化ファッション大学院大学
佐野 結翔
作品名:「Hush the Engines of That City/あの街から、エンジンを黙らせて」
コンセプト
愛知県豊田市で育ち、私のルーツであり誇りであるクルマ。時代と共に排他的に捉えられる葛藤の中、それでも模索を続ける人々の姿に触れ、私は自らの手で「次のコックピット」を仕立てたいと決意しました。それはクルマという巨大な装いから、人に一番近い「衣服」への転換です。「人を包み込み、守り、前へ進ませる」モビリティの本質は変えずに、衣服へと移し替える試みです。
ポイント
自然と最先端技術が共存するハイブリッドな豊田市の風景が着想源です。そのアンビバレントな空間のバランスや関係性をファッションの文脈へと変換しました。精密なコンピューターニット的手作業で糸を織り込み、ハイテクとローテクを交差。極めて有機的な凹凸が立ち上がるテキスタイルで故郷の情景を表現しています。
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文化服装学院
三瓶 榛香
作品名:過形成の幼生
コンセプト
過形成の幼生は、幼さを残したまま変化を続け、美しさと不自然さを内包しながら、社会の中で隠れつつも自己主張を続ける現代人の姿を象徴している。 安全だと思い込んでいるだれかのために。
ポイント
幼い頃によく着るパーカー大人になるとよく着るスーツ。時間は流れ体や考えが大人に近づく一方で心はわくわくを求めている。正しいなんて誰が決めたの?その瞬間に思いついたパーカーとスーツの融合。違和感を感じる組み合わせに発砲プリントやニードルパンチ、テキスタイル加工と合わせて美しさと不自然さを表現した。
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文化服装学院
日野 菜々子・森田 真央・小山 蓮音
作品名:With the wind
コンセプト
変化の激しい現代を生きる私たちは、未来を思い通りにコントロールすることはできない。だからこそ、その時々の環境を受け入れ、在り方を柔軟に変えながら前へ進む。風に逆らわず、風を読み、その流れを受け入れて空を翔けるパラグライダー。その姿勢は不確実な現代を生きる私たちの姿と重なる。本作は廃棄されるパラグライダーの生地を用いて、人も素材も変化を可能性へと変え未来へ向かう新しい衣服の在り方を追求する。
ポイント
パラグライダー生地の軽さを生かし、風に身を委ねるような流れるフォルムを提案する。風を受けてなびく瞬間をデザインソースとし、コラージュで構築した。有機的な動きを格式あるフォーマルウェアに融合し、変化を受け入れながら前へ進む姿勢を表現。役目を終えた生地を再利用し、新たな価値と未来への可能性を示す。
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文化服装学院
麓 雄太
作品名:Strictly Rolling
コンセプト
ロンドンで目撃した、スーツ姿でローラースケートを駆る男の人の姿。それは「保守」と「自由」の美しい融合だった。私にとっての保守の象徴である「父親の装い」をベースに、ローラースケートが流行した70〜80年代の自由で躍動的なカルチャーを融合。抑圧された日本の社会通念をユーモアと意志で揺るがし、抑圧から解放され、自らのアイデンティティに誇りを持って生きられるスタイルを提案。
ポイント
記憶にある父親の洋服のディテールや生地感をベースに、70〜80年代のレトロポップな色彩やローラースケートの要素を融合。従来の「男らしさ」「保守性」から脱却し、自分の体を愛せる自由な装いを表現する。3Dアプリから作ったパターンなど遊び心あるシルエットで、抑圧から解放されるデザインを追求した。
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文化服装学院
松本 郷永
作品名:Dress Like a Child, Think Less(子どものように着て、考えすぎない)
コンセプト
私は物事を考えすぎてしまう性格から少しでも抜け出したいという思いから、「考えすぎない」というテーマを、自分なりに解釈した。その中で、固定観念に縛られず、行動する子どもや赤ちゃんの姿に魅力を感じ、そこから着想を得た。赤ちゃん服の着脱しやすい仕様や身体を包み込むシルエット、子ども服ならではの愛らしいディテールを取り入れ、縦横にプリーツ加工を施した形が変化する生地を用いることで、大人も着られる子ども服を提案する。
ポイント
赤ちゃん服の寝たままでも着脱しやすい前あき構造や全身を包み込むフォルム、子ども服に見られるツノや尻尾などのディテールを大人の衣服へ再構築した。縦横にプリーツ加工を施した形が変化する生地の特徴により、サイズ調節やシルエットの変更が可能であり、それは機能でもありデザインでもある。
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文化服装学院
皆川 空也
作品名:銘としての身体
コンセプト
名前や加工された顔ばかりが評価される、表層的な現代に強い違和感を抱いていた。幼少期に大工の祖父と没頭した工作やすぐ傍らの工場地帯。あまりに日常的だったその光景を民藝思想というフィルターで捉え直した時、彼らの何気ない仕草や身体に刻まれた痕跡に民藝的な美しさがあると確信した。今作は、名前や見た目ではなく使い古された身体こそが本来評価されるべき銘ではないかという問いであり、現代へのアンチテーゼである。
ポイント
植物の靭皮から糸を紡ぐ伝統の「葛布」の制作、木毛や籐を緯糸に用いた手織り布、さらに極薄の木を生地とボンディングさせた新素材など、自然の「木」を衣服へと再定義する複数のオリジナルテキスタイルを自ら開発。職人文化に宿る独特な美意識や作業着を土台に、手仕事と実験的手法で、表層的な現代へ抗う衣服を紡ぐ。
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文化服装学院
宮山 颯斗
作品名:Keep that moment forever. 〜慶びの瞬間を永遠に〜
コンセプト
悪い事が目立って見えた日でも、それが全部どうでもよかったと思えるほど素敵なプレゼント。物理的なモノの所有から遠ざかる現代に対し、プレゼントやレターなどの贈り物をインスピレーションとして、手元にカタチが残ることの特別感を提唱。時間が経ってもモノを通して半永久的に込められた想いや感情に触れられる感動と、その行為の尊さを表現する。"一瞬"の思い出を"永遠"に感じられる、時間を超えた服を提案する。
ポイント
プレゼントボックスやレターを衣服の構造と機能的なディティールに落とし込み、それをフォルムへ干渉させることで親近感がありながらも新鮮なバランス感を生む。日常的に着用できることは前提に、その服を着ていない収納してある状態でも美しいという衣服の存在価値の可能性を模索する。
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東京モード学園
矢加部 祐茉
作品名:服笑い
コンセプト
子どもたちが外で遊ぶ機会の減少や、日本の伝統文化が忘れられつつある現状に着目し、伝統的なおもちゃである福笑いを衣服として表現した。顔のパーツを大胆にデザインへ落とし込むことで、遊び心とインパクトを演出し、見る人に笑顔を届ける作品を目指した。ファッションを通して日本の伝統文化を身近に感じてもらい、世代を超えてその魅力や楽しさを伝えるきっかけとなることを願っている。
ポイント
福笑いの顔を衣服全体で表現し、袖を頬、襟を髪に見立てることで、シルエットそのものが一つの顔になるようデザインした。顔のパーツを大胆に配置し、遊び心とインパクトを演出するとともに、日本の伝統的な遊びを現代のファッションとして表現した。