Next Fashion Designer of Tokyo
2025
一次審査通過者発表
インクルーシブデザイン部門
-
国際ファッション専門職大学
天笠 晏里
作品名:鮮(あざ)
コンセプト
あざというものは大多数の人間にとって「隠したい」「消したい」と思うもの。
そんなあざをファッションの一部と捉え、また半側空間無視など何かにぶつかりやすい症状を持つ方の為にクッションを服に落とし込み、精神と肉体の両方を支える新しいファッションを提案。ポイント
- あざが持ちうる色合いを活かし、鮮やかな印象を抱いてもらえるようにデザイン。
- あざができている部分をハサミで穴を開けて曝け出し、ファッションの一部へ。
- 特にぶつかりやすい関節部分に花をモチーフにしたクッションを設置。
-
エスモード東京
稲福 麗美
作品名:雨の日
コンセプト
雨に濡れる ≒ 雨を着る
雨が降っていた、ある日の夜の出来事が着想源。まるで、雨を着ているかのような服。ポイント
- シンプルにシャーリングを重ねたようなデザイン。
- 伸縮性を重視し、柔軟に体にフィット。
- 一見ワンピースに見えるがセパレートしているのがポイント。
-
明治大学・東京大学・バンタンデザイン研究所
加藤 海凪・金田 昌也
永田 莉紗・増田 凌
作品名:flexibib
コンセプト
知的障害や発達障害など目に見えない障がいを持つ人々が、汚れを気にせず、誰でも様々な質感やスタイルを自由に選べる喜びを表現。
洋服の汚れそのもの、更には汚れるからと蔑ろにされてしまう当事者の服を楽しむ気持ちまでも守る「スタイ/よだれかけ」を通じて、「普通の服を楽しむ」 インクルーシブファッションを考える。ポイント
- 大きなエナメルのスタイは、オリジナル開発したジッパーの開閉で立体的な受け皿となり食事中の汚れなどを防ぐ。
- スタイは普段はジッパーを開いてかさばらず目立たないように。
- トップスとボトムスには、よごれをモチーフにしたばつ印デザインを配置。
-
東京モード学園
黒田 菜々子
作品名:Thoughts to light ーヒカリへ思いを
コンセプト
ALSの方へ向けた感情を服で表現する眼を提案。
普段目をそらしていた部分に焦点を当てて、未来へとつなぐ。ポイント
- 主に光や色を使って表現。
- サスティナビリティを意識し、再生ポリエステルを使用。
-
東京モード学園
齋藤 夏那
作品名:Free
コンセプト
前後・中心の概念がなく、どちらを前にするか後にするか中心にするかを決めるのは着用者自身である。
ポイント
- 腕を出せるところがいくつかあることで、車イスでも袖口が汚れないように。
- 前後・中心の概念がなく、ボタンやファスナーも使用しない為、脱ぎ着が楽。
- 汚れても目立ちにくい色や柄を使用。
-
日本女子大学
齋藤 花音
作品名:なんでもポケットに
コンセプト
スマートフォンや鍵などのいつもポケットに入れるものから、散歩中の犬や手など、入れたいと思うものを自由に"なんでも"入れられる服。
ポイント
- 病気の後遺症で左半身が麻痺している父親がパーカーやズボンのポケットに手を入れて歩いているところから着想。
- 大きなポケットを作ることで、手をポケットに入れると歩行が楽になる人や骨折によって腕を支えたい人、さらには赤ちゃんの抱っこ紐代わりや散歩で疲れた犬を入れられるなど、様々な用途に対応できるようデザイン。
-
杉野服飾大学
佐々木 千夏
作品名:夜の海
コンセプト
夜の海。
反射する夜空、光、波を感じられる一着。ポイント
- 片足で立つ事や一人での脱ぎ着が困難な人に向けてスカートをデザイン。
- 提灯のようにたたむことができ、円の中に入るだけで簡単に着脱が可能。
- 夜の海にうつる夜空や反射するキラキラした光をスカートで表現。
-
東京モード学園
堤 ヒトミ
作品名:Roll up
コンセプト
「Roll up」という言葉には「巻き込む」という意味があり、身体的な壁 や人種、体型に関係なく、世界中の人々がファッションを楽しめるようにという思いを込めた。
車椅子を利用される方でも一人で簡単に着替えられるよう工夫し、日常生活で起こり得るさまざまなシーンにも対応できるようにデザインした。ポイント
- 元は小さい丸い形のバッグで、車椅子の上で広げ、前側で簡単に着脱できる点が特徴。
- 車椅子の方だけでなく着脱が容易なためショッピングなどの際に試着が簡単という利点も。
- 全体的にギャザーが広がっていて体重や身体的変化があっても体にフィットする。
-
杉野服飾大学
長谷川 真麻
作品名:表裏ない世界
コンセプト
表裏のない世界では、表裏も前後もなく服を着られる。
よく表裏を間違えてしまう人だけでなく、視覚障害などがある人でも着やすい。ポイント
- キルティング生地の使用により裏表に着用しても温かさも変わりなくまたごわつき感などもなく着用が可能。
- パンツも前後が気にならないようなシルエットで折り伏せ縫いで仕立てる。
-
目白ファッション&アートカレッジ
古川 元太
作品名:呼吸するチェック
コンセプト
呼吸するチェック。
サーモクロミズムの技術を使用し体温の変化等で柄を浮かび上がらす。ポイント
- 建築的なデザインにしたくTR patternの技術を入れデザイン。
- サーモクロミズムは体温管理が自分で出来ない方なども視覚的に体温がわかるため使用。
- 「健常者にしかオシャレはできない」といわれたことがあり、その方をミューズにしてオシャレはだれでもできることをデザインで表明したい。
-
文化服装学院
正木 小春
作品名:つつむ
コンセプト
ファスナーやボタンを使用せず、頭から通すだけで着ることのできる服。
ポイント
- ボタン、ファスナーを使わないとゆとりのあるシルエットデザインになってしまうがゴムシャーリングをデザインとして取り入れ、ゆとりのありすぎないシルエットにした。
- 手先を細かく使わなくてよいので手が不自由な方や目の不自由な方でも着脱しやすい。
-
東京モード学園
鞠子 涼香
作品名:Braille knit
コンセプト
視覚障碍者に見えるおしゃれを。
ポイント
- かぎ針の技法で点字で色を記すニットワンピース。
- 色あざやかな虹色にする事で弱視の方も健常者の方もおしゃれに着こなす事が出来る。
- フードがある事で前後が分かりやすくなっている。
-
東京モード学園
三浦 彩
作品名:マクラメ×柄
コンセプト
視覚障害者の方に向けたウェア。
マクラメ編みで立体的な柄を作り、触って楽しむ服を提案。ポイント
- 視覚障害者の方は他の五感が優れる為、マクラメ編みの触感による「触覚」に重点をおきデザイン。
- 介助なしで一人でも着られるよう、襟ぐり、袖口、裾にそれぞれ異なるモチーフを縫い付け 触ってどこの部位か認識できるようにする。
-
文化服装学院
皆川 空也
作品名:Choose
コンセプト
介護が必要で日々の生活を制限されている人にとって、選択肢が広がるという事は小さな希望になることが出来る。
そんな声を聞き、少しでもファッションで力になりたいと思い「選択のできる服」をデザインしようと考えた。ポイント
- 全体を通して、自分で様々はカスタマイズが出来るようトデザイン。
- シルエットの変化を気分によって楽しめるように、身頃などに紐を通して絞れる仕様に。
- 身体に拘縮がある人にも着脱がしやすいように、前開きにし面ファスナーを採用。
-
デジタルハリウッド大学大学院
矢野目 莉奈
作品名:染(ぜん)
コンセプト
ありのままでいられる世界に染めていく。
ポイント
- 二分脊椎症の友人と車いす利用者の友人と一緒に機能性を検討。
- 白い服は車いすの使用で汚れてしまうとの声から、取り外し可能なつけ袖にした。
- オムツの形がわかりにくい腰回りや、デニムを履いているように見えるカバーを採用。