Next Fashion Designer of Tokyo
2025
一次審査通過者発表
フリー部門
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多摩美術大学
梅宮 青
作品名:-en-
コンセプト
日本には繋がりを意味する“縁” という言葉がある。
人と人の間の縁を表現し、この作品を見た人が当事者となり、 人生を振り返るきっかけとなるような、 明るい未来を願うことをコンセプトに制作する。ポイント
- ご縁でいただいた着物をモチーフにデザイン。
- 反物の横幅36cmに着目し、和服の要素を洋服に落とし込む。
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国際ファッション専門職大学
岡野 留伊
作品名:Be Felt
コンセプト
廃棄汚染で変わりゆく形 「動物」「自然」 の姿を、オリジナルフェルトに宿し、彼らの原初の形、又変化したが本来のOriginalへと戻す試み。
ポイント
- 不要になった衣類を繊維に戻し、新たな素材へと再生させたオリジナル生地を使用。
- 動物の形をモチーフにした切り返しを別パーツとしてパターンに組み込み、立体感を演出。
- 作品にはサステナビリティへの強い思いを込めており、家庭で不要となった衣類を繊維にまで分解し「新たな素材」又、雑フェルトとして再生させることで廃棄物の再利用と環境への配慮を表現する。
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文化服装学院
木佐貫 綾乃
作品名:Punk have afternoon tea
コンセプト
性別は男性、女性の2択ではなく、もっと性別への価値観を広げたい。
そのために、まずは心身に強く影響を与える服にアンドロジナスな要素を加えてメンズ服の幅を広げ、東京都がセクシャルダイバーシティになる未来を想像しデザインした。ポイント
- ライダースジャケットをベースに、アフタヌーンティーでは欠かせないお花の要素を加え、 柔らかい、けど反骨精神は失っていない、パンクのエッジと優雅さがミックスされたデザイン。
- 袖の一部やカフスなどが取り外せる仕様でその日の気分やTPOに合わせて服のカスタマイズが可能。
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文化服装学院
國本 和樹
作品名:MES VOYAGES
コンセプト
「裂き織りからデザインを考えることで作り手の魂が伝わる作品」。
叔父が自主製作したフランス旅行記の港町の写真からデザインを着想。ポイント
- 裂き織りのよこ糸の一部に形状記憶プラスチック素材のワイヤーを入れ込み、生地から直線的に飛び出させることで、連なるヨットの骨組みの迫力を表現。
- セーラーパンツをイメージさせる形で港町の雰囲気を出した。
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エスモード東京
熊澤 径
作品名:視点の再編集
コンセプト
実験的な手法を用いた衣服の拡張。
ミリタリーウェアが形を変え要素が置き換えられながらモダンに再編集されていくその一連の様子を表現。
既存の衣服への問題提起と新しい衣服の在り方を提案する実験的なコレクション。ポイント
- 衣服が再編集されるイメージの表現として、木材を用いて身体・衣服・空間を分断。木材は取り外し可能で、外すとよりウェアラブルに。
- 装いとしてのファッションが飽和する中で表現としてのアート性も踏まえつつ既存の衣服を軸に発展させることで、共感と購買の両立を狙う。
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文化服装学院
中村 虹輝
作品名:循環する服
コンセプト
サステナブルの先を意識した服。
ポイント
- 不要になった布を細かくし、繊維状にしたものを布と組み合わせテキスタイルを作成。
- 着なくなってもまた繰り返し繊維にし、服や別のアイテムに生まれ変わることができるサステナブルの循環を考えた服を目指した。
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エスモード東京
二宮 櫻壽
作品名:Hymne à l’humanité 人間賛歌
コンセプト
コンセプトは 「Tissere l‘espace」フランス語で空間を紡ぐという意味。
自分の人生や趣味などの、自分を構成する要素と周りの人間、服の歴史、自然など人間を讃歌する沢山の要素をそれぞれ抽出し、掛け合わせることで服に新たな価値を与えたいという思いで作成している。ポイント
- 服とは人間よりも長い時間を生きられる、そのために人と服が共に歩める、受け継ぐことができる、そんな責任あるクリエイションをしていきたいと考える。
- 環境などに配慮したオリジナル生地と、人と共に歩み、変化していくような生地を選定する。
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国際ファッション専門職大学
野口 キララ
作品名:BRONZE PETITION
コンセプト
季節の節目にツノが生え変わることから季節を知らせる豊作の神と古代日本で考えられていた鹿。
青銅器には鹿が多く描かれており、そこからインスピレーションを受け、古代からの祈りをテーマにデザインした。ポイント
- 青銅器の逸話や鹿のモチーフにインスパイアされて、鹿のツノの形に切り、アイアンペイントという塗料でデニムを塗装し青銅色を表現。
- 青銅色だけでなく、鹿のツノが落ちた時の断面を彷彿させるピンクを差し色に使うことでデザインにメリハリをつけた。
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エスモード東京
濵 夏歩
作品名:奇妙な自然
コンセプト
「少し奇妙で愛しい」
幼い頃に祖母の編み物で感じた、手で作り出したものから感じる愛しさや高揚感を多くの人へ伝える。
私の服作りのルーツであるニットやオリジナルテキスタイルを使用して、不思議なエッジのある、自由で心地良い違和感を表現。ポイント
- 密集して絡まりあった植物、腰や背中が曲がっていく人間など生き物の奇妙なかたちの変化からデザイン。
- ビーズや針金を使うことでゆがみや立体感を作り出す。
- ニットは自由な色の楽しさや愛しさを表現し、環境にも配慮することができる。
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東京大学・バンタンデザイン研究所
増田 凌・金田 昌也・永田 莉紗
作品名:Whole-Zip
コンセプト
「金属やプラスチック製の角ばった構造が互いに噛み合い、直線を形成する」という強い人工物らしさを持つジッパーを用いながらも、自然が持つ有機的な形を表現することを目指す。
ポイント
- 独自に設計した曲線に沿う3Dプリントジッパーとしなやかな3Dプリント布を組み合わせた互いに繋げられるユニットを家庭用の3Dプリンターで作成。
- デザインは蕾のイメージで3Dプリント特有のなめらかな曲面を生かす。
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文化ファッション大学院大学
村田 充生
作品名:NORAGRI
コンセプト
テーマは「ファッション=農」。NORA(野良)、NORAGI(野良着)、AGRI(農)から生まれるファッションデザイン。
信州の山村に、農家の長男として生まれ育った自身のアイデンティティ「百姓」からインスピレーションを得て、新しい農の在り方をファッションデザインする。
人々の暮らしに農が在る未来の日本を思い描き、「いまの百姓」が、「百年後の百姓」に遺すファッションデザイン。「野良着」から「農良着」へ。そして「農良着」から「農楽着」へ──。ポイント
- 日本の百姓とその農作業着の変遷を辿り、昭和以前の「野良着」と、昭和以降の「ワークウェア」にフォーカス。
- 野良着のユニークなカッティングや構造、ワークウェアの現代的な機能性、農村の伝統技術、そして私の経験から発想するディテールなどをディレクションする。
- 私にとってのリアルは「農」。そのリアルから生まれるリアルクローズ。
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東京モード学園
谷城 ひとみ・菊池 舞子・近藤 裕佳
作品名:彩
コンセプト
様々な(人)が交差する東京を表現。
ポイント
- カーテンタッセルから着想を得たデザイン。
- 大小ある形の生地編みがポイント。
- 生地編みは直線や輪に編み、くゆらせ、複雑性を持たせる。
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文化服装学院
山口 空叶夢
作品名:OVERRIDE
コンセプト
好きな人やペットに悪戯をしてしまいたくなる気持ち。
綺麗な物をぐちゃぐちゃにしたくなる気持ち。
大好きな物をより一層自分なりに素敵にアップデートすること。
そんな感情を作品にぶつけるポイント
- 主な素材は廃棄された洋服に使用されていた毛皮、フェイクファー。廃棄された洋服を自分なりにアップデート、リメイクする。
- 子供が大好きなペットにシールを貼って困らせてしまうような、そんな無邪気な気持ち溢れる作品に仕上げたい。
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文化服装学院
山下 エミリ
作品名:迷彩都市
コンセプト
街にとけこむ人々の姿と都市のキャラクター性を交差させて、没個性化した都市の個性を見出し現代的な都市の営みを表現する。
ポイント
- コートの肩に対称にアクションプリーツを折りモザイクアートの技法を取り入れ、都市の様子がコート地と交互になって現れるようにデザイン。
- 都市のキャラクター性=街の質感として、横断歩道のアスファルト、標識看板の擦れた色、経年劣化によるサビの跡等をブルータリズム的に表現する。
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国際ファッション専門職大学
山田 萌永
作品名:花手毬
コンセプト
「ちりめん細工×現代ファッション」
本来、ちりめん細工を衣服として用いることは無いが、日本古来の紋様と技術を継承していけるよう、若者にも着てもらえるデザインとした。ポイント
- 花てまりでつくるオリジナルのパッチワークウェア。
- 障害のある方でも容易に着脱が可能。